脳卒中センター
センターの特徴
脳卒中とは、その字が表すように昔から「卒然として邪風に中る(あたる)」と言われ、突然発症し手足の麻痺や言語障害などの神経症状が出現する病気で、脳血管の急性の障害により起こる病気の総称です。
脳卒中にはよく知られた病気として、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つがあります。いずれも突然発症することが多く、生命に関わる病気として緊急性が極めて高く、手術治療を含めた速やかな急性期加療が必要です。
南長野医療センター篠ノ井総合病院では、2019年に多職種によるチーム医療を提供する脳卒中専用の治療室である「脳卒中ユニット(Stroke Unit)」を開設、同時に「脳卒中センター」を開設しました。「脳卒中センター」は、より高度でより専門的な急性期治療を24時間365日提供し、地域社会に貢献すべく開設され、発症直後(急性期)の脳卒中に対するすべての治療に対応可能な体制を整えています。
「脳卒中センター」では脳梗塞、脳出血、くも膜下出血といった急性期脳卒中だけでなく、未破裂脳動脈瘤、脳動静脈奇形、もやもや病、硬膜動静脈瘻、頭蓋内動脈狭窄・閉塞症、頚部内頚動脈狭窄・閉塞症などの脳血管障害に対しても治療を行っています。
脳卒中とリハビリテーション
脳卒中では、急性期からリハビリテーションを行うことが重要とされ、当院でも入院早期からリハビリテーションスタッフと共にチーム医療を開始しています。急性期治療の終了後、神経症状が改善し、自宅退院・社会復帰できることが一番良いのですが、急性期治療が終了後も神経症状が残存した場合、更なるリハビリテーションが必要になります。
集中的にリハビリテーション治療を行うため、回復期リハビリテーション病棟がある病院へ転院し自宅退院・社会復帰を目指すことになります。
残念ながら長期間のリハビリテーションを行っても重篤な神経症状が後遺し、自宅退院や社会復帰が困難となった場合、介護施設や療養型病床での療養が必要になる患者さんもおられます。
このように、脳卒中治療には幾つかの病院間の連携が重要になるため、北信地域では「長野脳卒中地域連携パス」が設立され、当院も参加しております。また当院では、2022年から脳卒中相談窓口を開設しています。脳卒中療養相談士が脳卒中の治療、後遺症、復職などへの疑問や不安にお答えしますので、お気軽にご利用下さい。
医師紹介
村田 貴弘 (むらた たかひろ)
1998(平成10)年卒
役職 | 診療部長、脳神経外科統括部長、救急科・集中治療科部長 脳卒中センター長、医療安全管理室長 |
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資格 | 日本脳神経外科学会専門医 日本救急医学会救急科専門医 日本脳神経血管内治療学会専門医 日本脳卒中学会専門医 日本脳卒中の外科学会技術指導医 信州大学医学部臨床教授 長野県DMAT隊員 |
専門分野 | 脳血管障害、神経救急疾患 |