センター

心臓血管センター

概要・診療方針

  1. 患者、家族との情報共有を進め、安全で確実、信頼が得られる医療を行います。
  2. 患者、家族を含めたチーム医療を行います。
  3. 地域のセンターとして地域医療機関との連携を進め、効率よい医療を行います。

私たちは心臓血管外科開設時から循環器科、心臓血管外科が一緒に外来、入院、救急診療を行ってきました。この体制を維持し、さらにコメディカルを含めた院内連携を更に進めるためにセンターとしました。医局、看護部はじめコメディカル部門を横断的に改編し、効率の良い組織を目指しています。看護部は病棟、ハイケア病棟(CCU機能)、外来、心血管造影室の4部門をセンターに統合しました。その他コメディカル部門はセンター担当責任者を選任し、円滑な運営を行っています。名実ともにセンターとして期待される役割を果たせる組織づくりをさらに進めていきます。
以前から急性心筋梗塞のカテーテル治療は当初から24時間対応していますが、現在この治療は患者受診から平均30分程度で開始できるようになっています。これもセンター化した効果です。
循環器科と心臓血管外科は水と空気のような関係で、一方だけでは治療が成り立たないのが循環器疾患の特徴です。ひとつの疾患に対して、更に両者が協力して難治性の病気、重症の病気にも立ち向かっていきます。また患者さんとの情報共有を推進し、カテーテル検査、カテーテル治療、心臓血管外科手術の公開を行っています。
今後は地域医療機関との情報共有シス テムの構築を目指します。病院、診療所の役割分担をさらに進め、地域医療機関も含めたチーム医療を推進したいと思います。

患者さんとの情報共有の取り組み

当センターでは看護部門と協力し患者との情報共有を進めています。最近の医療不信の原因の一つに情報不足が指摘されています。当センターでは患者との情報共有を進めることに積極的に取り組んいます。
平成16年からは心臓カテーテル検査室内の中継を行い映像、音声をご希望の患者家族に公開しています。心臓カテーテル検査、カテーテル治療の経過をリアルタイムに見ていただけるようにしました。
患者さんは家族が見てくれているという安心感が得られ、家族は中継を通して患者さんが今どのような状態にあるのかを把握でき、待つことの不安が軽減され、患者さんの状態を受け入れる準備ができるといった効果も見られ好評をいただいています。
このような取り組みを通して患者さん、ご家族と情報共有することで患者、家族、医療者が共通の目標を得て、患者家族を含めたチーム医療となり、良好な患者-医療者関係を築くことに役立ち、ひいては患者、医療者双方に安全な医療につながるものと確信しています。

医師紹介

矢彦沢 久美子 (やひこざわ くみこ)

1994(平成6)年卒

役職 診療部長、循環器内科統括部長、心臓血管センター長
資格 日本内科学会認定内科医
日本循環器学会認定循環器専門医
「植え込み型除細動器(ICD)ペーシングによる心不全治療(CRT)」研修終了証
専門分野  虚血性心疾患、心不全、不整脈、末梢血管疾患など循環器系の疾患