JA長野厚生連
南長野医療センター
篠ノ井総合病院
新専門医制度の開始が2018年度からと、当初の予定より1年延長になったため、2017年度に関しては以下のようにする。
まず日本内科学会認定内科医の取得を目指し、同時にリウマチ専門医(内科系)研修カリキュラムに入る。具体的には後期研修1年目の2018年2月に認定内科医の願書提出、後期研修2年目の同年7月に試験を受ける。
リウマチ専門医取得には、研修医研修カリキュラム(5年間)終了が必要である。当院のカリキュラムで5年終了後、日本リウマチ学会リウマチ専門医試験を受ける。この間、日本リウマチ学会認定教育単位30単位以上も取得する。
既に、他施設での研修記録のある方は、当院での研修の短縮が可能である。(トータルで5年間の研修記録があればよい。)過去の研修歴により、当院での研修も流動的に組み立てる。
リウマチ専門医(外科系)の研修を希望の場合は、当院リウマチ科指導医と相談の上、別個研修カリキュラムを作成する。
21世紀に入り、先進国を中心に関節リウマチの画期的な薬剤、生物学的製剤の投与が 行われるようになってきた。また、診断学においても、従来、診断が充分にされていなかった結合組織病、脊椎関節炎、線維筋痛症なども積極的に診断されねばならない時代が到来した。
当センターは疾患をトータルな立場から診るために、内科系・外科系が同一フロアで外来診療し、同一病棟で入院治療、あるいは、カンファレンスを行っている。
年度別に設定はない。状況によって常に心がけて欲しい内容を示す。
1.一般的内科的診察法、整形外科的診察法、など基本的な手技を習得する。特に運動器全般の診察方法は、脊椎、各関節および靭帯など付着部の診察方法は大切である。
2.肩関節、肘関節、手関節、指関節、膝関節、足関節への穿刺手技を習得する。
3.外科系は各種整形外科手術手技の研修。内科系も希望により関節鏡の研修も可能。内科系も整形外科手術の見学、あるいは手術助手の経験をする。
4.皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、腎臓内科を初めとした内科の各division、その他、臨床各科との連携も習得する。
5.放射線医学からみたリウマチ性疾患の診断学の習得。臨床検査の免疫学的見地からの習得。
6.関節リウマチにおける診断、および、薬物療法 ①抗炎症剤 ②抗リウマチ薬③ステロイド剤 ④生物学的製剤などの実際。
7.全身性エリテマトーデスの診断と治療の実際。
8.悪性関節リウマチ、若年性関節リウマチ、シェーグレン症候群、強皮症、CREST症候群、多発筋炎皮膚筋炎、壊死性血管炎、抗リン脂質抗体症候群、結節性動脈周囲炎、混合性結合組織病、強直性脊椎炎、ベーチェット病、腸疾患合併関節炎、乾癬性関節炎、掌蹠膿疱症性骨関節炎、反応性関節炎、ライター症候群付着部炎性脊椎関節炎、線維筋痛症、変形性関節症、痛風性関節炎、偽痛風、リウマチ性多発筋痛症など各種のリウマチ性疾患の診断と治療を習得する。
9.症例カンファレンス、抄読会、リハビリカンファレンス、学会・研究会への参加、および発表。症例あるいは臨床研究による論文作成(専門医申請者は必須)。