家庭透析1名がついに開始となりました。
かねて準備をしていた家庭透析ですが、病院のトレーニングが終わり、装置の設置も済ませいよいよ開始となりました。
篠ノ井総合病院では、病院透析を40年行っていますが、いよいよ家庭透析の実施となりました。
家庭透析は文字通りご自身の家庭で透析を行うもので、もちろん病院のスタッフはいません。
ご自分で装置を動かし、ダイアライザーを組み立て、腕に針を刺して透析を開始します。
透析中もご自分で管理を行い、血液回収も自分で行い、装置の後片付けも行います。
病院で行っている透析を、全てご自分で行う事になります。
それゆえ、病院で透析を受けているからといって、すぐに家庭で透析を行うというわけには行きません。
病院でしっかりトレーニングを受けていただきます。
しかし、家庭透析のメリットはあります。
なんと言っても病院に通わなくても良いし、自分の好きな時間に好きなだけ透析を行う事ができます。
病院の都合に合わせて透析を行う必要はないのです。
病院の休診日の日曜日でも透析を行う事ができます。
そして、透析装置も自分専用になりますので他の人との兼用ではなく使用できます。
ご家庭で、ご家族といっしょに透析をする事ができます。
しかし、装置の警報がなったからといって病院のようにスタッフがすぐに来てくれると言うわけではありません。
ご自身で全て対処していただく事となります。
自由があれば制約もあります。
しかし、病院も家庭透析開始に伴いサポート体制を立ち上げています。
何かあれば即対応する体制も敷いていますし、定期的に訪問もしますし機械の点検にも行きます。
医療材料の供給体制なども整備しています。
長野県では2011年学会統計で家庭透析は1名となっています。
今回で2例目かもしれません。
ちなみに全国では179名の在宅血液透析となっています。
これは全透析患者数の0.1%に過ぎず、いかに家庭透析が少ないかという事です。
CAPDを行っている方は、9728名でそれでも3.3%です。
家庭透析の人数が0から2名の県が31県もあります。
今後の普及に期待したいところです。
篠ノ井総合病院は、今後家庭透析にも力を入れていきますので、ぜひ考えている方はご相談ください。
当院の透析装置は全て日機装社製の装置を使用しています。
特に多人数用装置は、多機能透析装置DCG-03型を70台導入しています。(Type-D)
その約半分の36台について、このほどD-FAS装置が組み込まれました。
D-FASとは(Dialysisi - Full Assist System)と言って、自動化機構をふんだんに取り入れたものとなっています。
特に、プライミング・ガスパージ・開始・終了と一連の透析の工程をの操作の簡略化と、自動化を達成しています。
そして、その中でもHybrid D-FASと言うタイプは、プライミング時の生食を使用せず、高純度に清浄化された透析液を使用することが特徴です。
この機構を使用するには、専用の血液回路とスタッフの装置に対する理解と操作方法の習得が必要です。
スタッフの装置に対する操作勉強会は何度も行い、いよいよ臨床使用が開始しています。
装置の自動化による業務効率の向上と、それに伴う透析看護の充実に期待されます。
患者様にとっても、スタッフにとっても安全かつ安心のシステムを目指し今後も進んでまいります。
当院副院長の長澤正樹先生(腎臓内科)を当番世話人として、日本アフェレシス学会関東甲信越地方会が開催されます。
会期:平成24年(2012年)4月21日(土)
場所:ホテル メトロポリタン長野
時間:13時~17時(予定)
内容:一般演題、特別講演、技術講習会
演題募集期間:平成24年1月1日から2月29日まで
演題応募先:Eメール s-kc@grn.janis.or.jp
お問い合わせ先:篠ノ井総合病院人工腎センター(清水、塩澤)
◎一般演題のテーマは広くアフェレシス療法に関することです。お待ちしております。
詳細は、決定し次第順次お知らせしてまいります。
ご参加もあわせてお待ちしております。
篠ノ井総合病院の透析室は、現在同時83床の透析装置が設置されています。
そのうち、多人数用装置は70台、単身用装置は13台です。
今年度の装置更新で、旧型の装置がすべて更新され、83床すべてが大型カラー液晶画面を
装備した、中央監視装置Futuer Net Web対応機器となりました。
単身用装置は、多目的透析装置(HF・HDF・HD)の日機装DBG-03型が11台となりました。
多人数用装置の患者監視装置も、日機装DCG-03型70台ですべてOn-Line HDF対応
装置となりました。
本来は、透析用には透析専用装置の設置が普通ですが、当院では透析液の清浄化をより
進めるために、またOn-Line HDFなどの先進的透析療法の推進のために、On-Line HDF
の専用装置をすべてのフロアに設置して、一人一人の透析患者さんに対応した必要な透析療法
の提供を行っています。
透析療法も40年を超え、透析患者数も全国で30万人に近づいています。今後の高齢化・長期化
に対応した透析療法の継続には、透析液の清浄化と患者さんに合った透析療法の選択実施が
鍵になって行くと思われます。高齢者には体に負担の少ない透析を、働き盛りの方には食事と
考慮した十分な除去ができる透析を、また合併症を有する方には、各科と連携した必要な血液
浄化療法をと、それらすべてに対応できる設備と診療体制の確立が地域の透析センターとしての
使命です。さらに、施設内だけの透析療法ではなく「家庭内」での透析療法もも含めた展開を行って
います。
透析療法で問題を抱えている方は、ぜひ一度ご連絡していてだきたいと思います。
ご存じですか?「療法選択外来」
腎臓は人が生きて行くために必要なたくさんの働きをしています。その働きがさまざまな原因により徐々に悪くなる病気を慢性腎臓病(CKD)と呼びます。日本でも患者数は増加していて、CKDの患者は1300万人と言われています。(平成21年末)
悪化すると腎不全となり透析と言う治療が必要になります。今回は腎臓についてと治療法の一つである腹膜透析(CAPD)についてお話をしましょう。
① 腎臓の働きは・・・一般によく知られている「おしっこをつくる」働きのほかにも「骨を丈夫に保つ」「血圧を適切にコントロールする」「赤血球を作る働きを助け貧血を防ぐ」など大切な働きをしています。
② 腎不全とは・・・食事療法や薬物療法で腎臓の働きを守っていても、徐々に働きが低下することがあります。残っている腎臓の機能だけで体のバランスを保つことができなくなった状態を言います。
③治療について・・・透析療法や腎臓移植が必要になります。
透析治療方法の中の腹膜透析 (CAPD)についてお話します。
CAPDは腹部にカテーテルという細い管を埋め込む手術が必要となります。
お腹の中に透析液を出し入れすることで、体の中の余分な水分・老廃物を取り除く治療のことを言います。通院は月に1~2回程度で、自宅で行なえる特徴があります。
治療には2種類の方法があり、寝ている間に透析液の交換を自動的に行なう方法と日中
3~4回液の交換をする方法があります。この治療は毎日行う方法なので、体への負担が少なく腎臓の機能を長く保つことが出来るといわれています。
当院では、このような治療の特徴を理解し、ご自身のライフスタイルに合った治療を選択して頂くための支援として、療法選択外来を開設しています。
予約制となっておりますが、実際の治療方法の見学や物品に触ることが出来、ご希望の方には、通院されておられる患者さまとお話もすることも出来ます。
ご自身の病状についての心配・不安な事などの相談、今後の生活に合った治療法を考える上でお役に立てて頂ければ幸いです。
<JA千曲機関紙「いっしょに」8月号掲載より>










