外来を受診する患者さんの中に「もの忘れ」を心配して来院される方がかなりいます。
■脳神経外科の外来を受診する患者さんの中に「もの忘れ」を心配して来院される方がかなりいます。
つまり、「ボケ」てきたのではないかと心配しているんですね。
高齢者の方だけではなく、50~60歳の人にもかなりいます。
今回、この「もの忘れ」つまり記億カの低下について考えてみましょう。
■記憶力には、記憶の「入力」、「保持」そして「再生」の三つの過程が必要です。
テープレコターに例えると、記憶の入力がマイクと機械本体、保持がテープで、再生を行うのは機械本体の再生ボタンになります。
■加齢による記憶力の低下は、記憶の入力機能が低下するために起こる記憶障害です。その原因はいろいろ考えられます。
まず、生活環境の問題です。若い頃は、日々、新しい出来事に遭遇することが多いのですが、中年以降になると、決められた仕事を無難にこなすだけの単調な毎日になることが多くなってきます。
記憶するためには、記憶しようとする事柄を鮮明化する必要があります。単調な生活の繰り返しだと物事を鮮明化するのが難しくなり、記憶しずらくなってきます。
録音マイクを放置しておくと、ゴミが貯まり感度が鈍くなるようなものです。
また鮮明化するためには、集中カが必要ですが、五感が衰えると集中カが低下します。
視力、聴力の低下により集中カが低下し、記憶障害の原因となります。これは録音マイクの老朽化に相当します。
また脳の衰えも「もの忘れ」の原因になります。80歳になると、脳細胞は20歳のときよりもその数が20~30%減少します。
すなわち、テープレコーダー本体の老朽化です。
このような加齢による「もの忘れ」症状の特徴としては、昔の事、仕事のことはしっかり記憶しているが、新しい事が覚られない、あるいは、単純な事(人の名前、地名など)がなかなか思い出せないという特徴があります。
すなわち、録音テープには損傷がないので人格は保たれており、日常生活、仕事は問題なくこなせる状態です。
また、自分の努力、すなわち、惰性的な生活をしないで常に目標を持つ、あるいは五感を鍛えて集中カを高める、などの努力があれば、ある程度の記憶力は維持できます。
それに対して、病的な「もの忘れ」(脳血管障害性痴呆、アルツハイマー病)は録音テープおよび機械本体の損傷が原因です。
特徴としては、人格の崩壊をともない、日常生活の自立が困難に猛ります。つまり、自宅で、トイレもわからなくなってしまいます。
■以上のように、加齢による「もの忘れ」は痴呆とは違うということをよく理解する必要があります。
ですから、ちょっとした「もの忘れ」は気にせずに、前向きに、日々目標をもって生活し、きれいな絵をみたり、心やすまる音楽を聴き、きれいな花の臭いを楽しみ、食べ物を味わい、肌触りのよいものの触感を感じて、五感を鍛えれば「もの忘れ」から解放されると思います。
診療部長 外間正信
■脳神経外科の外来を受診する患者さんの中に「もの忘れ」を心配して来院される方がかなりいます。
つまり、「ボケ」てきたのではないかと心配しているんですね。
高齢者の方だけではなく、50~60歳の人にもかなりいます。
今回、この「もの忘れ」つまり記億カの低下について考えてみましょう。
■記憶力には、記憶の「入力」、「保持」そして「再生」の三つの過程が必要です。
テープレコターに例えると、記憶の入力がマイクと機械本体、保持がテープで、再生を行うのは機械本体の再生ボタンになります。
■加齢による記憶力の低下は、記憶の入力機能が低下するために起こる記憶障害です。その原因はいろいろ考えられます。
まず、生活環境の問題です。若い頃は、日々、新しい出来事に遭遇することが多いのですが、中年以降になると、決められた仕事を無難にこなすだけの単調な毎日になることが多くなってきます。
記憶するためには、記憶しようとする事柄を鮮明化する必要があります。単調な生活の繰り返しだと物事を鮮明化するのが難しくなり、記憶しずらくなってきます。
録音マイクを放置しておくと、ゴミが貯まり感度が鈍くなるようなものです。
また鮮明化するためには、集中カが必要ですが、五感が衰えると集中カが低下します。
視力、聴力の低下により集中カが低下し、記憶障害の原因となります。これは録音マイクの老朽化に相当します。
また脳の衰えも「もの忘れ」の原因になります。80歳になると、脳細胞は20歳のときよりもその数が20~30%減少します。
すなわち、テープレコーダー本体の老朽化です。
このような加齢による「もの忘れ」症状の特徴としては、昔の事、仕事のことはしっかり記憶しているが、新しい事が覚られない、あるいは、単純な事(人の名前、地名など)がなかなか思い出せないという特徴があります。
すなわち、録音テープには損傷がないので人格は保たれており、日常生活、仕事は問題なくこなせる状態です。
また、自分の努力、すなわち、惰性的な生活をしないで常に目標を持つ、あるいは五感を鍛えて集中カを高める、などの努力があれば、ある程度の記憶力は維持できます。
それに対して、病的な「もの忘れ」(脳血管障害性痴呆、アルツハイマー病)は録音テープおよび機械本体の損傷が原因です。
特徴としては、人格の崩壊をともない、日常生活の自立が困難に猛ります。つまり、自宅で、トイレもわからなくなってしまいます。
■以上のように、加齢による「もの忘れ」は痴呆とは違うということをよく理解する必要があります。
ですから、ちょっとした「もの忘れ」は気にせずに、前向きに、日々目標をもって生活し、きれいな絵をみたり、心やすまる音楽を聴き、きれいな花の臭いを楽しみ、食べ物を味わい、肌触りのよいものの触感を感じて、五感を鍛えれば「もの忘れ」から解放されると思います。
診療部長 外間正信
・・・ 2009/02/02








