脳神経外科後期研修プログラム
定員:1名

研修指導理念


 脳神経外科医の使命は脳神経疾患患者の救命と、一人でも多くの患者さんを家庭復帰や社会復帰させることです。
 脳神経外科という科は特殊な技術が必要で、緊急手術が多く、大変と思っている研修医の先生方は多いと思います。たしかに一般外科に比べると顕微鏡を使用し、狭い術野で手術するという違いはありますが、難しい手術手技を行っているわけではありません。他の外科系と同様に基本手技、たとえば糸結び、道具の正しい使い方などをマスターすればたれでも手術できます。私の恩師である先生は箸が使えればだれでも脳神経外科医になれると話していました。また、救急手術は確かに多いですが、夜間の緊急手術は年間10件もなく、一般外科の夜間手術の方が遥かに多いのが現状です。手術件数はそれほど多くないので、1例1例の手術を大切に行うことが重要です。
 以上のように、脳神経外科が大変な診療科ではないことを理解して頂き、脳神経外科の門をくぐって頂ければ、国民病と言われている脳卒中などの脳神経疾患患者を治療する喜びを味わって頂けるように指導します。

研修カリキュラム


1年目
・一般目標
  脳血管障害、頭部外傷、脳腫瘍などの基礎知識の学習
  チーム医療(ストロークユニット)の理解と実践
  脳神経疾患患者さんおよびご家族の方への接し方
  学会発表
・行動目標
 基本的手技
  気管内挿管
  CVC挿入
  創処置
  腰椎穿刺
  脳血管撮影の助手および術者
 手術手技
  開頭・閉頭の助手
  脳室腹腔短絡術の助手
  穿頭術(慢性硬膜下血腫、CT誘導下血腫除去術)の助手および術者
  
2年目
・一般目標
  確実な画像診断の習得
  脳神経疾患救急患者に対する初期治療の習得
  脳卒中患者の在宅治療についての理解と診療参加
  患者さんおよび家族の方への病状および手術説明
  学会発表
・ 行動目標
 基本的手技
  脳血管撮影の術者
 手術手技
  開頭・閉頭の術者
  穿頭術の術者
  急性硬膜外血腫の助手および術者
  急性硬膜下血腫の助手および術者
  開頭血腫除去術の助手および術者
  脳室腹腔短絡術の術者

3年目
・一般目標
  正確な所見、画像診断によりEBMに基づいた治療プランを作成
  術者として、患者さんおよび家族の方への説明
  県内外の他脳神経外科施設での研修
  学会発表
  論文作成(症例報告など)

・行動目標
 手術手技
  急性硬膜外血腫および硬膜下血腫の術者
  開頭血腫除去術の術者
  神経内視鏡下脳内血腫除去術の助手および術者
  開頭脳腫瘍摘出術の助手および術者

4年目
・一般目標
  脳神経外科学会専門医試験に備えて知識の整理
  学会発表
  論文作成(症例報告、原著など)

・ 行動目標
 手術手技
  神経内視鏡下脳内血腫除去術の術者
  開頭脳腫瘍摘出術の助手および術者
  開頭脳動脈瘤クリッピング術の助手および術者

信州大学脳神経外科教室での研修


 当科は信州大学脳神経外科教室の教育関連施設です。大学病院での長期研修やローテート研修も可能です。また信州大学関連施設を利用することにより小児疾患(県立こども病院)、血管内手術とガンマナイフ治療(相澤病院)の研修も可能です。

後期研修終了後の進路


 脳神経外科学会専門医を目指す先生にはその支援をします。当院の脳神経外科への就職を希望される方は、基本的には大歓迎です。また信州大学脳神経外科で研修すれば、県内ほとんどの脳神経外科施設での勤務や海外留学、また学位所得が可能です。